上橋菜穂子「守り人シリーズ」が面白い

177月07


本屋で何気なく手に取った新潮文庫の『精霊の守り人』が、とても面白かった。
舞台は東洋とも南米ともつかぬ雰囲気を漂わせる新ヨゴ王国。主人公のバルサは30歳前後の凄腕の女用心棒。ふとしたきっかけから正体不明の精霊の卵を身の内に産み付けられ、父帝に命を狙われることになった第二皇子チャグムの用心棒を引き受けることになる。
元々は児童文学作品として偕成社からハードカバーで刊行されたものだが、アニメ化をきっかけにか、後に軽装版(刊行中)次いで文庫化の運びとなったらしい。著者は文化人類学者だそうな。
児童文学らしい、読点の多い文体は少し気になるものの、ぐんぐん読み進められる力のある本格ファンタジーだった。
連休だったこともあり、一気に読み終えたあと、2巻目の『闇の守り人』 を購入し、即日読破。現在文庫化されているのはここまでなのだが、次巻の文庫化を待ちきれず、三冊目の『夢の守り人』を軽装版で購入して今読んでいるところ。
小野不由美の十二国記シリーズは、成長期の少女や少年を主人公に据え、その心の揺れと成長を描いたジュヴナイルの側面が濃い(十二国記の登場人物は誰も彼も大いに悩んでいる)が、守り人シリーズで(いまのところ)描かれるているのは困難や逆境と戦う姿勢であり、それを思うとバルサの30歳という年齢も逆説的に児童文学らしいのかもしれない。ゲド戦記のゲドもおじいさんだしね。



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