コロンバイン高校銃乱射事件二題

036月07

少し前にDVDで[エレファント](http://www.elephant-movie.com/elep_index.htm “.: Elephant :.”) を見た。コロンバイン高校の銃乱射事件に題を取った映画。ガス・ヴァン・サント監督。

あるアメリカの高校の、いつもと何も変わらない日常。だがそれは希望と諦観が入り混じった行き場のない箱の世界でもある。息の詰まるようなその世界を壊す二人の少年。答えなど提示せず、ただただ、切ないまでに色彩の美しい映像と長尺のカメラワークでドラマを描く。
そのまた少し前に[ボウリング・フォー・コロンバイン](http://www.gaga.ne.jp/bowling/ “ボウリング・フォー・コロンバイン”)も見た。マイケル・ムーアはこのドキュメンタリーの中で、事件の原因の一部はアメリカの社会にあると明確なメッセージを突きつける。
作中、サウスパークの作者(彼はコロンバイン高校に通っていた)の語る「ひどく退屈な田舎の高校のクソくだらない日常」やマリリン・マンソンの語る「恐怖と消費のシステム」、同じく銃所持を許可し、高水準の銃所持率ながら凶悪事件の圧倒的に少ないカナダとの比較などを見るとアメリカに対する憧れなど雲散霧消する。
立て続け二本見たのは[バージニア工科大学銃乱射事件](http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%82%B8%E3%83%8B%E3%82%A2%E5%B7%A5%E7%A7%91%E5%A4%A7%E5%AD%A6%E9%8A%83%E4%B9%B1%E5%B0%84%E4%BA%8B%E4%BB%B6 “バージニア工科大学銃乱射事件 – Wikipedia”)がきっかけになったからではある。理由なく何もかもを傷つける暴力行動というものもまた人間の一部だと私は思うし、そういった行動を「まったく理解できない」と拒絶する社会には違和感を覚える。『エレファント』は肯定も否定もせず答えすら出さずただ被害者も加害者も同様に平坦に描くことで人間の凶暴性に対するジレンマを描出するし、マイケルムーアは実行犯の外側に事件の原因を求めることで、社会を批判し被害者を救済しようとしているように感じた。



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